火災保険は燃えづらい家の方が安くなるって知ってますか?
つまり火災保険料って鉄筋造<木造ということになっていて、木造のなかでも耐火性能が高い造りだと保険料を安くすることができるんです。
我が家でも採用してる、新聞紙などの繊維質でできているセルロースファイバー断熱材「デコスドライ」を採用している住宅では省令準耐火構造に該当させることもできるので保険料を安くすることも可能です。
実は僕、恥ずかしながらこのこと知らないで火災保険契約しました。
今回は、火災保険料を決める木造住宅の構造の違いとセルロースファイバー「デコスドライ」を採用して実際に火災保険の契約がどうなったのかをご紹介します。
木造住宅の構造の違い
火災保険の保険料を決める要因のひとつに建物の構造があります。
燃えやすい木造住宅は保険料が割高になりますが、一定の基準を満たせば鉄筋造の住宅と同等の保険料になります。
まずは構造から。
T構造とH構造
木造住宅には2つの構造級があります。
T=耐火のこと Tは耐火の頭文字の意味
- 共同住宅で耐火建築物ではないもの
- 一戸建てで柱がコンクリート、レンガ、石、鉄骨で造られているもの
- 一戸建てで耐火建築物、準耐火建築物、省令準耐火建築物に該当するもの
H=非耐火のこと Hは非耐火の頭文字の意味
- T構造とM構造(マンション構造)に含まれない建物
- 木造建築で特に火災対策が施されていないお家
省令準耐火構造とは?
今回焦点を当てたい省令準耐火構造とはいったい何かというと・・・
建築基準法で定める準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造として、住宅金融支援機構が定める基準に適合する住宅のこと
住宅金融支援機構とは、フラット35など長期間の固定低金利住宅ローンを扱う公的機関。
建築基準法とは別に準耐火構造と同等の性能を持っていることを証明することで、木造でもT構造へ格上げできることになります。
- 外部からの延焼防止|周囲の火事をもらいにくい構造
- 各室防火|火元の部屋から一定時間火を広げない構造
- 他室への延焼遅延|火元の部屋から燃え移っても、広がりを遅らせることができる構造
火事をもらいにくいうえに広がりを遅らせることができるんですね。
もし火事になった場合でも、広がりが遅ければ命のリスクも下げられるし家財や大切なものも燃えずに済むかもしれませんね。
この省令準耐火構造にするためにはいくつか注意点もあります。
デザインの幅が制限される場合がある
省令準耐火構造にするためには、構造や素材などさまざまな条件があります。
一般的に間取りに制限がでたり価格が高くなることもあるようです。
デコスドライの場合は?
デコスドライのHPよりこんなものを見つけました。
https://www.decos.co.jp/wp-content/uploads/a01_taikakouzou_decosdry.pdf
このPDFから引用させてもらいますが・・・
- デコスドライ工法で取得している防火構造認定(外壁30分間)の仕様に、更に省令準耐火構造に準ずる内装下地、木下地、設備機器等の仕様を付加することで、省令準耐火構造となる
- 内装が真壁となる場合は、現在のところ、一般的には対応ができない
- デコスドライ工法は、自然系断熱材各種において、防火構造認定(木造軸組み)の充足を図っているので、省令準耐火構造を利用する際、外装仕上げ仕様の多様化を図ることができる
うん。よくわかりません(^ω^)
とりあえず分かるのは・・・
- 省令準耐火構造に準ずる下地等を付加しないとデコスのみでは耐火構造は認められず、そのぶんコストアップしていること。
- 構造躯体を見えなくする大壁仕様のみであること。
- 外装材にガルバリウム鋼板やタイル、木などの仕様が選べること。
実際に契約した火災保険はどうか
うちでは工務店から紹介された東京海上日動火災保険で入りました。
10年間の契約で大体60万円(地震保険はうち5万円ほど)でした。
内容は・・・
- 火災・落雷・・・
- 風災・雹・・・
- 水災
- 盗難
- 破損(家財保険)50万円まで 免責は5千円
- 地震保険
- 特約もろもろ・・・
地震保険や家財保険、他にも類焼損害補償特約など結構モリモリの内容でした。
でも、思ったより値段が高い気がする・・・
もしかして、耐火構造で申請していない?確認してみよう。
- 木造
- 一戸建て 一棟全体
- 耐火基準 該当なし
- H構造・・・
どうやら耐火構造では申請していないようでした。まじか。
耐火構造になっているのに申請できていないならもったいないので、耐火構造を証明できる書類を捜索します。
確認できる書類はコチラ
- 建築確認申請書(第4面)
- 設計仕様書・図面
- ハウスメーカーが発行している証明書など
最近確定申告でも書類を集めていたのでその中にあるはずと思ったんですが、〇ぬ気で探しても見つからず・・・
そんな折に、たまたま工務店の当時担当してもらっていた支店長さんと会ったので聞いてみました。
デコスのHPには耐火構造にできるのになぜH構造なのか?
担当さんに聞いたみたら、我が家の場合はH構造での申請で間違いありませんでした。
聞いたことをまとめてみます。
- デコスのHPにある通り省令準耐火構造にすることはできる
- 耐火構造にするためのコストが保険金額の差額と相殺されるくらいの金額
- 梁や無垢材の天井を覆う必要があり、意匠重視の安成工務店にとってはつらいし、僕もそれはしたくない
ということで、やればできるけど意匠重視の安成工務店的にはあえてしていませんって感じでした。

もしかしたら火災保険の申請を間違えたのかなって不安になりましたが、担当さんの言葉を聞いて安心しました。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は火災保険料を決める木造住宅の構造の違いとデコスを使った省令準耐火構造の説明、我が家の場合をご紹介しました。
今回このような記事を書いたのはアップルゲート社の「セルロースファイバー断熱材は「吹き込み」ではなく「吹き付け」だから他に部材を足す必要なくT構造にできる」というような呟きを見て気になったのが始まりです。
同じように火災保険で疑問がある方の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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